コンセプト
ブランド名の由来
KUHON(クホン)という名前は、日本語における響きと精神性を重視して名付けられました。
- 「九本」:日本神話において九(ここのつ)は神聖な数とされ、九本の柱のように、目に見えないものを支える象徴。
- 「久本」:久しく続く本質・基(もと)という意味も含み、伝統や信仰を現代の感性で継承する意志を込めています。
KUHONは、「祈り」を支える、静かで確かな“柱”でありたい。
そんな思いが込められた、精神性と普遍性を併せ持つ名前です。
ブランドコンセプト
KUHON は、静寂の中に宿る精神性、
美しく整えられた空間、
そして暮らしに寄り添う「祈り」の在り方を、
ミニマルな造形と日本の美意識で表現するブランドです。
目には見えないものに心を向けるための、
静かな余白をつくるかたち。
KUHONは、精神と空間の調和を大切にした、
祈りのデザインを提案します。
創業背景
日本には古くから、「八百万の神(やおよろずのかみ)」という考えがあります。
山にも、川にも、火や風、道具やことば――
あらゆる存在に神性を見出し、敬意をもって共に生きるという精神です。
この思想の中で、日本人は「祀る」という文化を育んできました。
それは何かを神として崇めるというより、
目に見えないものにそっと心を向け、感謝と慎みを忘れないという姿勢のあらわれです。
「もったいない」という言葉もまた、
単なる節約ではなく、ものに宿る“尊さ”を無下にしない心のあり方。
自然や道具、時間や人の想いまで、
すべての存在に「もったいない」と言える感性が、私たちの中に息づいています。
こうした精神性は、今も多くの場に静かに受け継がれています。
たとえば、伝統工芸の工房では、素材と技に祈りを捧げ、
武道の道場では、己を律し礼を尽くす精神の象徴として、
日本料理の厨房では、自然の恵みと命に感謝を捧げるため――
それぞれの「場」を整える存在として、神棚が静かに据えられてきました。
そこに共通するのは、場を整え、手を合わせ、自分を調えるという日本の根源的な美意識です。
KUHONは、そうした“祀る”という文化を、
現代の暮らしの中にそっと取り戻すための存在です。
日常の中に小さな静けさを生み、
その静けさが、見えないものへの敬意や感謝に変わっていくように。
祈りとは、誰かのための特別な行為ではなく、
心を整え、自分を調えるための静かな習慣であってほしい。
KUHONは、そんな想いから生まれました。